放置した宗教施設が建物の老朽化を理由に借地契約を終了させられる可能性があることをご存知ですか？
前回に続いて５回目の解説です。
＜借地契約について更新拒絶要件＞
・異議の表明：貸主が更新拒絶をするには、借地権の存続期間満了時に遅滞なく異議を述べる必要があります。
借主が更新を求めずとも土地を継続使用する場合も同様です。
建物滅失などで建物が存在しない場合は、貸主と合意しない限り、借主は更新を求めることができません。
・正当な事由の必要性：異議には正当な事由が必要で、これがなければ借主の地位は守られます。
＜契約更新を拒絶できる正当事由＞
・土地使用の必要性：貸主と借主双方の必要性を比較し、どちらがより土地使用を必要としているかを検討します。
・その他要因：必要性の比較だけで判断できない場合は、土地の利用状況や立退料の提案なども考慮されます。
・ポイント：たとえ立退料を提供しても、貸主側に土地使用の必要がなければ、正当な事由は認められません。
つまり、土地使用の必要性がなければ、借地上の建物老朽化だけを理由に「正当な事由」として認められることはないのがポイントです。
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