放置した宗教施設が建物の老朽化を理由に借地契約を終了させられる可能性があることをご存知ですか？
前回に続いて４回目の解説です。
＜借主による大修繕＞
借主が貸主の許可を得ずに大規模な修繕を行い、朽廃（きゅうはい）を遅らせた場合、一般的には修繕が行われなかったと仮定される時期に借地権は消滅するとされています。
ただし、貸主が修繕を承諾した場合には、朽廃の時期が到来しても借地権は消滅しないと解釈されることがあります。
＜老朽化を理由とした更新拒絶について＞
借地借家法が適用されるケースや、建物が朽廃（きゅうはい）していない場合はどうなるのでしょうか？
賃貸借契約が平成4年8月1日より前に締結された場合、旧借地法の一部が適用されます。この場合、建物がいかに老朽化していても、旧借地法上の「朽廃（きゅうはい）」に該当しない限り、老朽化によっては借地権が消滅することはありません。
一方で、平成4年8月以降に結ばれた賃貸借契約では借地借家法が適用され、朽廃（きゅうはい）に関する規定は存在しません。そのため、建物が朽廃（きゅうはい）していたとしても、契約を当然に終了させることはできません。
＊ 続きはまた次回 ＊
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